子供と二人暮らしの間取り|設計士がおすすめする平屋3LDKの考え方

子供と二人暮らしの間取り|設計士がおすすめする平屋3LDKの考え方
  • 子供と二人暮らしの注文住宅は「平屋・3LDK・25〜27坪」が設計士のおすすめ
  • 2人だからとLDKを小さくしない──18〜22畳を確保すべき理由を設計士が解説
  • 子供は「上に登る」のが好き──1.5階を設けると親子の満足度が大きく上がる

シングルマザー・シングルファザーとして、お子さんと二人で暮らす注文住宅を検討している方へ。「子供と二人暮らしの間取り」で検索すると、出てくるのは賃貸サイトの「2DKか2LDKがおすすめ」という記事ばかり。注文住宅で親子二人暮らしの間取りを、設計のプロが語っている記事はほとんどありません。

この記事の執筆・監修は、ぶっちゃけハウジング代表の増田圭太です。建築士として100棟以上の住宅設計に携わり、親子二人暮らしの注文住宅も設計してきました。設計士の経験から、子供と二人暮らしの間取りで重視すべきポイントを本音でお伝えします。

代表設計士増田圭太の写真

「親子二人暮らしに合う工務店を探したい」という方には、ぶっちゃけハウジングの工務店紹介サービスをご活用ください。設計士が要望を伺い、親子二人暮らしの住宅を得意とする工務店を中立の立場でご紹介します。

また、「工務店から提案された間取りに納得できない」「親子二人に最適な間取りをゼロから作りたい」という方には、間取り作成サービスや間取り添削サービスもご用意しています。お気軽に公式ラインよりご相談ください!

目次

子供と二人暮らしの間取り──設計士のおすすめは「平屋・3LDK・25〜27坪」

結論から言います。親子二人暮らしの注文住宅で設計士がおすすめするのは、平屋・3LDK・延床面積25〜27坪です。

項目設計士の推奨理由
建物タイプ平屋2階建ては親子2人には非効率。階段スペースが無駄になる
間取り3LDK主寝室+子供室+来客室(多目的室)
延床面積25〜27坪2人だからと小さくしすぎない。将来の変化に対応できる余裕
LDK18〜22畳親子の生活空間の中心。小さくすると暮らしの質が下がる

「2人暮らしなら2LDKの20坪で十分では?」と思うかもしれません。しかし設計士の経験から言えば、2人だからこそ「ちょうどいい余裕」が大切です。その理由を詳しく解説します。

シングルマザーの間取りに平屋がおすすめな理由

親子二人暮らしの場合、2階建ては非効率です。

2階建てにすると、階段のスペースだけで約2坪(4畳)を消費します。25坪の家で2坪を階段に使うと、実際に使える面積は23坪。さらに2階の廊下やホールにも面積を取られます。親子2人でその面積を使い切ることは難しく、結果的に使わない部屋ができてしまいます。

平屋なら階段がない分、同じ坪数でも実際に使える面積が大きくなります。家事動線もワンフロアで完結するため、洗濯物を2階のベランダまで運ぶ必要もありません。

特にシングルマザー・シングルファザーの場合、家事と育児を1人でこなす場面が多くなります。洗濯機のある1階→干す場所の2階→畳む場所のリビング──この上下移動が毎日発生する2階建ては、1人で家事を回す親にとって大きな負担です。平屋なら全てが同じフロアで完結します。

さらに、平屋は将来的なメリットもあります。お子さんが独立した後、親御さんが1人で暮らす時期が来ます。その時に2階建ての階段は負担になりますが、平屋なら年齢を重ねても住み続けられます。

親子二人暮らしの間取りは2LDKより3LDKを選ぶべき理由

親子二人暮らしの間取りは2LDKより3LDKを選ぶべき理由

「2人なら2LDKで十分」と考える方が多いですが、設計士としては3LDKを推奨します。

部屋用途広さの目安
主寝室親の寝室+収納6〜8畳
子供室子供の部屋。成長に合わせて使い方が変わる5〜6畳
来客室(多目的室)来客時の宿泊・書斎・趣味の部屋・将来の介護室4.5〜6畳

3部屋目の「来客室(多目的室)」がポイントです。親子二人暮らしの場合、祖父母や親戚が泊まりに来る機会が多い家庭もあるでしょう。来客用の部屋がないと、リビングに布団を敷くことになります。

来客がない時期は、テレワーク用の書斎、趣味の部屋、子供の遊び場など、多目的に使えます。シングルの家庭ではリモートワークの需要も高く、リビングで仕事をするとお子さんの声やテレビの音が気になります。独立した部屋が1つあるだけで、仕事の効率が大きく変わります。お子さんが大きくなった後は、親御さんの趣味の部屋にもなります。「今は使わないかもしれないけど、あると暮らしの自由度が大きく上がる」──それが3部屋目の価値です。

子供と二人暮らしのLDKは何畳必要?18〜22畳を確保すべき理由

親子二人暮らしの間取りで、設計士として最も伝えたいのがこのポイントです。

2人だからとLDKを小さくしてはいけません。LDKは18〜22畳を確保してください。

「4人家族でも16〜18畳が一般的なのに、2人暮らしで18〜22畳は広すぎないか?」と思うかもしれません。しかし、親子二人暮らしのLDKには、4人家族とは異なる理由で広さが必要です。

親子二人だからこそLDKが生活の中心になる

4人家族の場合、家族がそれぞれの部屋に分散する時間帯があります。しかし親子2人の場合、ほとんどの時間をLDKで一緒に過ごします。食事、テレビ、勉強、読書、遊び──全てがLDKで行われる。その空間が狭いと、お互いの距離が近すぎてストレスになります。

広いLDKなら親子それぞれの居場所を間取りに組み込める

広いLDKなら親子それぞれの居場所を間取りに組み込める

18畳以上のLDKがあれば、リビングの一角にスタディコーナーを設けたり、ソファスペースとダイニングスペースを分けたりできます。同じLDKの中にいながら、親は親の、子は子の居場所がある──この「適度な距離感」が、二人暮らしの快適さを左右します。

具体的には、キッチンから見える位置にスタディコーナー(カウンター+本棚)を設ける、リビングの一角に畳コーナーを設けて子供が遊べるスペースにする──こうした「ゾーニング」が18畳以上あれば無理なく実現できます。16畳以下だと、ゾーニングを入れた途端にダイニングテーブルの配置が窮屈になります。

子供が友達を連れてきても窮屈にならない広さ

お子さんが成長すると、友達を家に呼ぶ機会が増えます。LDKが狭いと「うちに来てもやることがない」と子供が感じてしまう。18畳以上あれば、友達が来ても窮屈にならず、親も気兼ねなく過ごせます。

子供と二人暮らしの間取りに1.5階を取り入れるメリット

子供と二人暮らしの間取りに1.5階を取り入れるメリット

設計士として親子二人暮らしの家を設計する時に、施主から特に喜ばれるのが「1.5階」です。

1.5階とは、平屋の一部に中二階やロフトのようなスペースを設けたもの。正式な2階ではなく、天井高を活かした「ちょっとした上の空間」です。

1.5階は子供にとって「秘密基地」になる

子供は「上に登る」のが本能的に好きです。ツリーハウス、はしご、滑り台──高い場所に登ることに、子供は無条件でワクワクします。

1.5階にお子さんのスペースを設けると、子供にとっては「自分だけの秘密基地」になります。はしごや小さな階段で上に登り、そこに自分の好きなものを置く──お子さんの創造性を育む空間にもなります。

1.5階の広さは3〜5畳程度で十分です。大きなスペースである必要はなく、むしろ「こぢんまりとした自分だけの場所」であることが子供にとっては魅力的。天井高は1.4m程度でも、子供なら立って歩ける高さです。大人は腰をかがめる必要がありますが、それが逆に「子供専用の場所」という特別感を生み出します。

1.5階なら親の目が届く安心の間取り

1.5階の良いところは、2階のように完全に視界が遮られないことです。LDKから1.5階のお子さんの様子が見えるため、特に子供が小さいうちは安心感があります。声も届きやすく、「ごはんだよ」の一言で降りてこられる距離感です。

1.5階は固定資産税が抑えられる場合も

1.5階は天井高や面積によっては法的に「階」としてカウントされない場合があります。その場合、延床面積に算入されず、固定資産税が抑えられるメリットも。ただし自治体によって判断が異なるため、設計段階で確認が必要です。

子供と二人暮らしの間取りで重視すべきポイント

①シングルマザー・ファザーは子供の意見を間取りに反映しやすい

設計士として感じるのは、シングルマザー・シングルファザーの方は、子供の意見を大切にする傾向が強いということ。「子供部屋の壁の色は何がいい?」「どんな部屋がほしい?」と、お子さんの希望を積極的に取り入れる方が多いです。

これは家づくりにおいてとても良いことです。子供にとって「自分の意見が反映された家」は、愛着がわきやすい。家への愛着は、親子の生活の安定にもつながります。

②子供の成長に合わせて変えられる間取りにする

お子さんの年齢によって、必要な間取りは大きく変わります。

子供の年齢間取りの使い方
0〜5歳子供室は使わず、親と同じ部屋で就寝。子供室は遊び場として活用
6〜12歳子供室を寝室兼勉強部屋として使い始める。リビングのスタディコーナーも活用
13〜15歳(中学生)完全に独立した子供室が必要。プライバシー確保のため、親の寝室から離した配置に。勉強に集中できる環境と、友達を呼べるスペースが重要
16〜18歳(高校生)生活リズムが親と異なる時期。帰宅時間の違いに配慮した動線。子供室の防音性も検討
18歳〜(独立後)子供室を趣味の部屋や来客室に転用。親1人の暮らしに最適化
②子供の成長に合わせて変えられる間取りにする

注文住宅のメリットは、この変化を見越した間取りを最初から設計できることです。たとえば子供室と来客室の間に引き戸を設けておけば、子供が小さいうちは2部屋をつなげて広い遊び場に、大きくなったら仕切って個室にできます。

③二人暮らしでも収納は多めに確保する

2人暮らしだからと収納を減らすのはNG。特に注意したいのは、子供の成長に伴って物が増えることです。学校の教材、習い事の道具、季節の衣類──子供の持ち物は年々増えます。延床面積の12〜15%を収納にあてるのが目安です。25坪なら3〜3.8坪(6〜7.5畳)の収納スペースを確保してください。

④平屋の二人暮らしは防犯対策を念入りに

④平屋の二人暮らしは防犯対策を念入りに

親子二人暮らし、特にシングルマザーの場合は防犯面への配慮が重要です。平屋は1階に全ての窓があるため、防犯ガラス・シャッター・人感センサーライト・防犯カメラの設置を検討してください。特に寝室の窓は、外から見えにくい位置に配置する、窓の大きさを最小限にするなど、設計段階で対策が可能です。

子供と二人暮らしの間取り、注文住宅の費用はどのくらい?

「親子二人暮らしの注文住宅って、いくらかかるの?」──費用感も気になるところです。

項目目安
建物本体(平屋25〜27坪)1,500〜2,500万円
外構工事100〜300万円
諸費用(登記・保険・税金等)200〜300万円
合計1,800〜3,100万円

坪単価や仕様によって幅がありますが、平屋は2階建てと比べて坪単価がやや高い(基礎面積・屋根面積が大きいため)ものの、階段や2階廊下がない分、必要な坪数自体が少なくて済みます。トータルでは2階建てと大きく変わらないケースが多いです。

住宅ローンについては、シングルマザー・シングルファザーでも借入は可能です。団体信用生命保険(団信)に加入しておけば、万が一の際に住宅ローンの返済が免除され、お子さんに家を残すことができます。賃貸では得られない安心感の1つです。

また、ひとり親家庭向けの「母子父子寡婦福祉資金貸付制度」では、保証人を立てると無利子で住宅資金を借り入れることも可能です。制度の詳細はお住まいの自治体にお問い合わせください。詳しくは「住宅ローン相談、銀行だけで大丈夫?」もご覧ください。

子供と二人暮らしの間取りでよくある質問

Q. 子供が独立した後、家が広すぎて困りませんか?

25〜27坪の平屋は、1人暮らしになっても持て余さない広さです。子供室を趣味の部屋や来客室に転用すれば、無駄な空間にはなりません。逆に20坪以下に抑えすぎると、子供がいる間の生活が窮屈になります。

Q. 子供と同じ部屋で寝る期間はどのくらいですか?

お子さんの性格にもよりますが、小学校低学年(6〜8歳)までは親と同じ部屋で寝るケースが多いです。その間は子供室を遊び場として活用し、1人で寝られるようになったタイミングで子供室を寝室に切り替えてください。

Q. シングルマザー・シングルファザーでも注文住宅は建てられますか?

建てられます。住宅ローンの審査では性別や家族構成より年収や勤続年数が重視されます。また、ひとり親家庭向けの「母子父子寡婦福祉資金貸付制度」など、住宅資金に活用できる公的制度もあります。詳しくはお住まいの自治体にお問い合わせください。

Q. 賃貸と注文住宅、どちらがいいですか?

お子さんの育成環境を重視するなら注文住宅にメリットがあります。騒音を気にせず過ごせること、子供の成長に合わせた間取りを設計できること、そして住宅ローン完済後は住居費がなくなるため老後の負担が軽くなります。一方、転居の可能性がある場合は賃貸の方が柔軟です。

Q. 子供と2人暮らしにはどれくらいの広さが必要ですか?

設計士のおすすめは延床面積25〜27坪です。国土交通省の「住生活基本計画」では、2人世帯の誘導居住面積水準(一戸建て)は75㎡(約22.7坪)とされていますが、子供の成長や来客対応を考えると25坪以上が快適です。20坪以下だと、お子さんが成長した時にLDKや収納が窮屈になりやすいです。

Q. 1LDKで子供と何歳まで暮らせますか?

現実的には小学校低学年(7〜8歳)までが限界です。それ以降はお子さんのプライバシーや勉強スペースの確保が必要になります。特に中学生になると、自分の部屋がないことが大きなストレスになる場合があります。注文住宅なら最初から子供の成長を見据えた間取りを設計できるため、1LDKから引越す必要がありません。

Q. シングルマザーで子供が2人の場合、間取りはどうすべき?

子供が2人の場合は4LDK・28〜32坪が目安です。主寝室+子供室×2+多目的室(来客室)の構成。子供が小さいうちは子供室を1つにまとめて広く使い、成長に合わせて仕切りで2部屋に分ける方法が効率的です。平屋の場合、28坪以上になると敷地にも余裕が必要なので、土地選びの段階から坪数を意識してください。

まとめ──子供と二人暮らしの間取りは「ちょうどいい余裕」がカギ

子供と二人暮らしの注文住宅は、平屋・3LDK・25〜27坪・LDK18〜22畳が設計士のおすすめです。

2人だからと小さくしすぎず、かといって広すぎず。「ちょうどいい余裕」を持った間取りが、親子の毎日を快適にします。特にLDKを18畳以上確保することと、1.5階のような子供がワクワクする仕掛けを入れること──この2つが、二人暮らしの家を「住むだけの場所」から「帰りたくなる場所」に変えてくれます。

そして何より、注文住宅は子供の意見を間取りに反映できるという、賃貸にはない大きなメリットがあります。壁の色、窓の位置、自分だけの1.5階──お子さんが「この家が好き」と思える仕掛けを一緒に考えてみてください。

代表設計士増田圭太の写真

「子供と二人暮らしの間取りを設計士に相談したい」「自分たちに合った間取りのアドバイスがほしい」という方は、ぶっちゃけハウジングの間取り作成サービスをご活用ください。設計士がヒアリングを行い、親子二人暮らしに最適な間取りを提案します。

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この記事を書いた人

香川県出身。地元・高松市の家づくりを熟知。
慶應義塾大学(数学専攻)卒業後、構造設計士の父の影響で建築の道へ。
住宅を中心に100棟以上の設計経験を持つ。
設計だけでなく住宅販売の経験も豊富で、施主が抱える悩みと住宅会社側の事情の両方を深く理解しているのが強み。

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